ガラス越しに東京タワーを望む投資家バー。
琥珀色の液体がグラスの中でゆっくりと揺れている。
史郎と刹那は少し贅沢に、カクテルとウイスキーを片手に「高市相場」を語り合っていた。
刹那「さて、今日のテーマ。高市政権、ついに女性総裁の誕生ね。」
史郎「ああ、就任直後から株式市場が好反応しそう。成長なくして分配なし。緊縮財政→積極財政への転換だからね。」
刹那「政策の柱がはっきりしてるわね。『防衛・エネルギー・技術』。つまり国の守りと成長戦略を一体で動かすスタイル。」
史郎「それに、防衛増税はしない方針だからね。消費にブレーキかけずに安全保障を強化する。これが最大のポイントかな。」
刹那「財政規律派と成長派のバランスを取れるタイプ。岸田/石破政権とは明らかに方向が違うわね。」
史郎「そうだね、想定されるのは国が技術を押し上げる政策主導型相場だ。」
■中心テーマの話題
刹那「やっぱり市場の主役は半導体とAIね。」
史郎「間違いない。TSMC熊本第2工場、ラピダス千歳、そしてNECや富士通の国産AIチップ構想。高市政権は経済安保をテコに日本の製造業を再構築していく。」
刹那「安全保障産業育成法の新設も話題になってる。防衛・通信・半導体企業には税制優遇。これは日本版CHIPS法よね。」
史郎「そう。SCREEN、東京エレクトロン、アドバンテスト。この三銘柄は政権の中心テーマ。あと、AI基盤ではソニーグループ、NEC、PFN関連も注目だな。」
刹那「なる。AIと防衛の交点、国防×デジタルこそ彼女の象徴的テーマかもね。」
史郎「技術で守る国。それが高市政権のメッセージ。つまりこの相場は単なる循環物ではなく構造転換相場だ。」
刹那「ところで円安はどう見てる？」
史郎「短期では円安容認だろうね。150円台キープ。財務省よりも経産省主導で、輸出で稼ぐ成長を優先するはず。」
刹那「となるとトヨタ、SUBARU、デンソーあたりが再評価されそうかなー？」
史郎「そう。自動車と機械。しかも『エネルギー自立』を掲げてるから、原発再稼働と再エネ投資も動く。原発セクターでは三菱重工、再エネではオリックスやENEOS再生可能エネ部門も。」
刹那「つまり円安＋技術＋エネルギーのトリプルテーマってことね。」
史郎「うん。金融相場から実需相場への転換。金利上昇でも耐えうる実業系企業が評価される流れかな・・。」
刹那「次に見逃せないのが地方と女性だよね。」
史郎「うん。クラウド、行政DX、医療データ連携。IIJ、ソフトウェア・サービス、TIS、このあたりは地味に大化け候補だ。」
刹那「女性総裁の誕生で、海外ファンドの資金流入も増えそうね。」
史郎「FTやWSJも日本がついに構造改革に踏み出したと報じているよ。心理的ハードルが下がっただけでも大きいね。」
刹那「消費の女性化もテーマになるかも。女性リーダー登場で、美容、教育、ヘルスケアなどが波及する。」
史郎「確かに。高島屋やポーラHD、資生堂。政策と社会変化が噛み合えば、社会構造相場の始まりだな。」
史郎「さて、投資家としてはどう攻めるか。」
刹那「もちろん宝くじ戦略はナシだよね？」
史郎「もちろん（笑）現実的にいこう。オルカンで守りを固めつつ、高市政権のテーマで攻める。」
史郎「配分のイメージは──
・オルカン・SP500（分散の基礎）
・日本株（政策テーマ）：30％
→半導体・防衛・地方DX
・高配当ETF（1489, 2559など）：20％
→配当でおつまみ代を確保（笑）」
刹那「バランスいいわね。配当でハイボール飲めたら、それこそご褒美よ。」
史郎「投資は人生を豊かにする手段だからね。再投資も良いけど使うのも醍醐味だよね。」
刹那「でも、トランプ関税はまだ火種よね。」
史郎「確かに。ただ、日本にとっては逆風より追い風かもしれない。米国が中国製を締め出せば、日本製サプライチェーンが再評価される。」
刹那「工作機械・電子部品・素材。まさに日本の職人力の復権ね。」
史郎「SMC、キーエンス、安川電機、ミネベアミツミ。この辺りは脱中国供給地として存在感を増す。高市政権がその波を国内投資に結びつけられるかが焦点だ。」
刹那「結局、政治と相場はストーリーなのよね。」
史郎「まさに。そこをとらえられるかが投資家としての力量だね。」
バーテンダーが新しいグラスを静かに置く。
「相場に酔いすぎないように…」と一言。
史郎「そうだね、ハイボールも相場も酔いすぎると翌日が怖い。。」
刹那「でも少し酔ってるくらいが、人生も投資も丁度いいかもね。」
東京タワーの灯がグラスに映り込む。
高市相場前夜は静かに、確実に始まっていた。
第71話に続く
ランキングに参加しています。
にほんブログ村
人気ブログランキング
