
カブケン Market MEMO(2026年9月9日)
芦田です。昨日三浦が置いた基準は「8月19日安値65,326円を回復できるか」でした。今日の回答はまだ「NO」でしたが、日中の中身は昨日より健全でした。ただし、この原稿を書いている今まさに先物が大きく崩れています。まず日中の振り返りから。
日経平均は182円安の65,087円で続落スタート。前日の米国株が、イエメンの親イラン武装組織フーシ派によるサウジアラビアのエネルギー施設攻撃を受けた原油高とインフレ再燃警戒で下落した流れ(NYダウ-628ドル)を引き継ぎました。
売り一巡後は下げ渋り、資源・エネルギー関連や半導体・AI関連への買いで前場中盤には早々とプラス転換。上げ幅は一時+525円(高値65,794円)まで拡大しました。後場は新規材料難で失速し、安値65,017円まで売られる場面もありましたが、そこから切り返して65,142.78円(前日比-126.55円、-0.19%)で引けています。TOPIXは4,046.64pt(-0.09%)。
昨日は「安値=終値」というダメ押しの引け方でしたが、今日は安値から反発して終えており、そこは評価していい点です。ただし前日終値・8月19日安値のどちらも回復できておらず、25日線・75日線を下回る状態は継続。寄与度でもアドバンテスト・東エレクが2日連続で値下がり上位に残り、三浦が指摘した半導体主力の調整継続を裏付けました。一方SBGは昨日の押し下げ役から今日は値上がり寄与トップ(+204円)に回るなど、値がさ株の主役交代が激しい相場です。プライム市場は値上がり38%・値下がり59%と、指数の下げ幅以上に内容は弱め。三浦が示した「日経6万円超えは1%=約660円が平常運転」という視点で見ても、日中の値幅(安値65,017円→高値65,794円、777円レンジ)はやはり神経質な水準でした。
為替は日中153円25〜98銭のレンジでしたが、東京市場の午後には152円95銭まで下値を切り下げる場面があり、ロンドン勢が入った夕方にかけて円買いがさらに加速、昨日に続いて152円台を付けています。ドル安・円高の両面から進んでいるのが今日の特徴です。

そして本稿執筆時点(21時前後)、日経平均先物は前日比920円ほど下げています。 日中の先物は一時+40円まで戻していたことを考えると、これはかなり大きな崩れ方です。背景として考えられるのは、①フーシ派のサウジ攻撃に端を発した原油高・中東リスクが夜に入っても解消せず、むしろ警戒が続いていること、②その裏返しとしてのドル売り・円買いがロンドン時間に加速し152円台へ再進行したこと、③週後半に米PPI(10日)・CPI(11日)を控え、インフレ再燃への警戒から株式のポジション調整が入りやすくなっていること、の3点です。この規模の先物下げが素直に東京市場に反映されれば、明日は今日以上に厳しい寄り付きになる可能性があります。
日銀の次回決定会合は9月17〜18日、直前の米FOMCは9月15〜16日。中東情勢の緊迫と原油高が長期化すれば、日本にとってはインフレ要因として日銀の利上げ観測をむしろ後押しする面もある点は引き続き意識しておきたいところです。
まとめると、日中は安値から切り返して踏みとどまりましたが、夜の先物急落でその踏みとどまりが帳消しになりかねない状況です。宿題(8月19日安値の回復)はさらに遠のいた形で、明日の寄り付きは今晩の先物と152円台の為替をどう消化するかにかかっています。ポジションは軽めに、無理な逆張りは避けましょう。
カブケン運用部・芦田薫
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